アジアの織物 PANDAN TREE blog

アジアのことから身近なことまで、きままブログ
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物の名前と表記の悩み

天候不順が続く今日この頃ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
台風、ゲリラ雷雨、洪水、竜巻、猛暑など、大荒れな様子が続くこの頃の日本ですが、どうぞ皆さん十分にお気を付け下さいませ。

さて先日、バリ島緯絣ウンドゥッ(エンデック)をUPさせて頂きました。

このウンドゥッ(エンデック)は、元来、腰巻(サロン)などとして使用されますが、

バリの寺院参拝風景

現在では服飾のみならず、様々なインテリア雑貨などにも生地素材として使用される事が多くなりました。

今回仕入れさせて頂いたのは、アグン山の麓のシドメン村でつくられたウンドゥッ(エンデック)。

このシドメン産のウンドゥッ(エンデック)は、風合いが良い事でも知られた織物で、その中でも日本の方にお使い頂きやすい(合わせやすい)色合いの物を中心に選んできてみました。
どうぞ、お楽しみ下さいませ。

ウンドゥッ(エンデック)商品コーナーへ≫

バリ島サロン布

さて、このウンドゥッ(エンデック)。
個人的には、なかなか悩ましい部分のある織物であったりします。
と言っても織物自体の事ではなく“名前”についての悩ましさ・・・といった感じです(^^;。

当店でもオープン当初からこのウンドゥッ(エンデック)を扱ってきましたが、当時は日本で表記される事の多かった“エンデック”の表記で紹介させて頂いておりました。

・・・が、実際、現地ではエンデックと発音されている訳ではなく、ここが悩みの元であったりします。

ウンドゥッ(エンデック)に限らず、他の名称においても、
「日本で広まっている表記で紹介しようか・・・、正しく表記しようか・・・(-_-)。」
と、そのハザマのジレンマに悶々と悩んだりする時が多々あります。

よく、英語などでも和製独特の発音が広まっていて、それが正しいと信じ込んだまま現地に行って使ってみたら、
「あら、通じない(@_@)!」
という事がありますが、そういった感じでしょうか。

ウンドゥッ(エンデック)はローマ字でEndek/EndegとE始まりで表記されますが、読みではウンドゥッ(ウンダッ)となります。

加えて、益々困った事に、織り手の方に正しい発音を教えてもらおうと、このバリ島産の緯絣を手に持つお母さんの口元に耳を近付け、至近距離で発音を聞いても、私の耳には、
ダッ」
と聞こえたりする訳です(´・ω・`)。
何度耳をそば立てても、
ダッ!」
と聞こえるんです、私には(;_;)。

でも、思い切って「ダッ」と表記する度胸は、私には・・・ありません(-_-)。

こうした表記の悩みというのは、当店で取扱いの商品の場合は結構あったりします。

そもそものお話しになりますが、インドネシアの絣布を指す言葉として世界に広まっている「イカット」という呼称自体が、元来はなかったのだとか。
このイカットという呼称は、(以前にも本ブログで紹介させて頂きましたが)インドネシアの現地の方々の間では一般的ではなく、ヨーロッパからの観光客が織りの工程の説明を聞いていた際の勘違いから広まったのだとか。

詳細には、絣布づくりの工程のうち、「括り」の作業の説明を受けている際に聞こえた‘結ぶ’や‘縛る’という意味合いのmengikat(ムンギカット)という動詞のうちの後半の ikat の部分を、なぜかこの織物の名前だと勘違いしたらしいです。

時代は1970年代との事ですので、「イカット」という呼称は、歴史としては新しい物であったりします。

ですので、イカットの名産地で、
「イカット」
と作り手の方に言っても、
「イカット?何それ(?_?)?」
と、実は通じない事の方が断然多かったりします。

こうした勘違いから生まれた新しいイカット(ikat)という言葉が、今では現地でのそれぞれの絣布の呼称よりも世界では知られている・・・というのも、不思議なものですね。

閑話休題。

という訳で、上記の様に、オープン当初は日本でより広まっている表記で織物を紹介させて頂いておりましたが、やはり時代はグローバリゼーション(なんかちょっと違う(^^;?)。
徐々に、現地での呼称に近付けていきたいと考えております。

もし、織物の名前で不明な点などがありました際には、存じている範囲で答えさせて頂きますので、どうぞお問い合わせ下さいませm(__)m。

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