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アジアの織物 PANDAN TREE blog

~アジアのことから身近なことまで、きままブログ~
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織物の中のモチーフ【シャーマン】

肌寒い日が続く今日この頃ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

さて、今回は久し振りに『織物の中のモチーフ』シリーズを。
今回のお題は、シャーマン。

シャーマンと言うと、日本語にすると呪術師という事で、魔術的なイメージを思い浮かべ、少々オドロオドロしい気配を感じられる方もいらっしゃるかもしれませんね。

しかし、アニミズムの残る地域などを訪れていると、この記事のように、ふと知らず知らずのうちに、シャーマンにお会いすることもあったりします。

シャーマンは、神官・祈祷師として地域の儀式を執り行うのみならず、民間療法を施す医師・カウンセラーといった側面もありますので、地域で大変敬われる存在です。

こうしたシャーマンは、上の以前の記事ような山岳民族の村々の他、インドネシア各地にもいらっしゃり、有名な所ではバリ島のバリアンなどもそうです。

スンバ島ではシャーマン(祈祷師)はラトゥと呼ばれるそうで、具象的なモチーフの織り込まれることが多いスンバ島の織物の中にも登場することがあり、ラジャストーリーと呼ばれるラジャ(王)の生活や葬儀の様子を描いた絵巻のようなイカットなどに、その姿を見かけることが出来ます。

例えば、儀式の際に生け贄の鶏を捌いている風景だったり↓、

スンバ・イカットの中のシャーマン

その生け贄の心臓を持っている様子で織り込まれたり。

スンバ・イカットの中だけではなく、巨石文化の残るスンバ島では、墓石のドルメンや↓

スンバ島の墓石に飾られたシャーマン像

トーテムなどにも彫り込まれ↓、

ドルメンの中のシャーマン

また、とある伝統村のウマ・マラプ(神様となった先祖のため、そして儀式を行うための神聖な建物)の柱にも、この様にシャーマンが刻まれているのを見かけたこともあります↓。

聖なる家に刻まれたシャーマン

因みに、スンバ島では祈祷師(ラトゥ)が着るヒンギー(男性用民族衣装)は、茜染めだけの特別な布とされてきました。

その他の地域の織物の中にもシャーマンは登場することがあります。
例えば、下はラオスの伝統的な肩掛け布パービアンを写した物ですが、半身が象、半身が獅子の伝説上の動物シホーの背中に乗った人物像は、シャーマンや先祖の魂を表していると伝えられています。

ラオスの肩掛けの中のシャーマン

といった訳で、地域で大変敬われる存在のシャーマンですが、何気ない風情のシャーマンさんもおり、村を訪れた際に知らずのうちに隣りに座ってニコニコしている方がシャーマンだったり・・・といった事もあったりします。

・・・しかも、そう教えてもらうのがもう村を出ようかと思っている矢先だったり、出た後に、
「あの時隣りにいたのはシャーマンだよ。」
と伝えられたり。

「う~ん、早く教えて欲しかった。私、粗相していないよね(ーー;)?」
・・・などと、後で冷や汗の出る思いの事もあるシャーマンとの対面です(^^;。

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