アジアの織物 PANDAN TREE blog

アジアのことから身近なことまで、きままブログ
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カチンの布

だいぶ寒さも増してきましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
風邪など召されないように、どうぞお気を付け下さいませ。

さて、初秋から準備を始めてきたオリジナル・アクセサリーですが、先日ようやくUPすることができました。
お待ち頂いていた皆様方、お待たせして申し訳ございませんでした。

今回もアジアンパーツをふんだんにあしらい、エスニック感溢れる風合いにさせて頂きました。
・・・と言いますか、チベタンパーツやナガ族パーツも仲間入りしてからというもの、年々エスニック感というかオリエンタル感がどんどん増しているように我ながら感じる次第。
思いっきり自分好みに、どんどん突き進んでいます(^^;。
でも、やっぱりこういうテイストが好きなんですよね~♪

冬は服装が大人しめな色合いになる傾向もあるかと思いますので、冬の装いの個性的なワンポイント・アクセントになかなかよろしいのでは・・・と思います(^-^)。
どうぞ、ごゆっくりお楽しみ下さい。

という訳で、2か月程オリジナル・アクセサリー関連の作業に掛かりっきりでしたため、長らく他商品のUPがなかなか出来ませんでしたが、現在、次のUP商品の準備に取り掛かっております。

次回のご紹介はカチン族の腰衣(古布)Pukhangの予定ですが、この織物について少々ご紹介を。

カチン族腰衣

カチン族はミャンマー(ビルマ)北東部から中国南西部にかけて暮らしている少数民族。
中国ではジンポー族(チンプオ族)と呼ばれます。

何十年に渡るミャンマーでの独立闘争を思い出される方もいらっしゃるかと思いますが、カチン族の人々が纏ってきた色鮮やかな民族衣装もまたミャンマーの様々な織物の中でも白眉のものではと思います。

今回紹介させて頂く織物は、素朴な山羊毛と綿素材にて腰機によってつくられた物なのですが、そのまた昔は犬の毛を使用してつくられていたそうです。

そして、今回ご紹介させて頂く山羊毛&綿による時代を経て、昨今は綿のみでつくられることが多くなり、風合いもかなり変わりつつあります。

味わいとしては、やはり昨今の物よりは、それ以前のこうした山羊毛&綿でつくられていた時代の物の方に軍配が上がるように個人的には感じます。

エスニック物がお好きな方でしたら、バッグなどの生地素材としてこのカチン族の織物が使用されているのを見たことがあるかもしれませんが、実はこの山羊毛&綿によるカチン族の織物は元来の腰衣の形のままとしては見つかる機会がグンと減ってしまいました。

カチンのこうした古布は、惹きつけられるような鮮やかな色合いもあって、上記の様に多くの布がバッグなどの服飾雑貨に生まれ変わり、タイなどで販売されるようになったのですが、同じように昨今服飾雑貨に生まれ変わる事の多くなったモン族の布に比べて、つくられている絶対数が少ないこともあって・・・と言うのも見かけ難くなった一因かと思います。

そうこうしている間に、上記の様に風合いが変わってしまい・・・といった現状です。

アジアの織物を長年見て、様々な地域でのそれぞれの織物の変遷といったものも要所要所で感じてきましたが、このカチンの織物も同様(T_T)。

さて、山羊毛と言えば柔らかくしなやかなカシミヤやアンゴラを思い出される方もいらっしゃるかと思いますが、このカチンの腰衣に使用されている山羊毛は野趣溢れるざっくりとした素朴な手触り。

ですので、カシミヤやアンゴラを想像された方がこの織物に触れたら対極に感じられるかもしれません。
でも、そういった風情がまたたまらなく魅力的なんですよね(*^^*)。

そんな訳で、鮮やかな赤の彩りが素敵なカチン族の織物を眺めながら改めて感じたのが、アジアの織物の持つ「色使いの妙」。

例えばバリ島サロンのお話しになりますが、緯絣エンデックなどは地元の人々が好む色使いは結構ビビッドな色合わせ。
しかしながら、日本を含む海外では落ち着いた色合わせの物の方が好まれるようで、海外からの要望でこれまでの彩りとは異なったエンデックも近年つくられるようになりました。
エンデックに限らず、他の織物などでもこうした現象は見られます。

そうなんです。
実は、外的需要(嗜好)で様々な伝統織物に変化が生まれる事も多々あるんです・・・。
この間(はざま)のジレンマとも言える点は私的にも近年色々と考えさせられる部分でもあり、良いか悪いか・・・とは一言では表せない部分でもあります。

この間(はざま)に置かれつつある伝統染織の世界で、いにしえからの織りの風景や技を壊さないように何か一助且つ行動が出来れば・・・とも考えております。

閑話休題。

では、地元の人々もこうした海外向けの落ち着いた色合いのエンデックを好んでいるか・・・と言うと、やはり、
「私はこっちの方(昔ながらの色合わせ)が良いわ♪」
と即答。

バリ島の青い空と海、そして木々の緑の中で伝統的な彩りのエンデックを眺めていると、昔ながらの織物の持つ「色使いの妙」が益々心に染みます(^-^)。

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