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アジアの織物 PANDAN TREE blog

~アジアのことから身近なことまで、きままブログ~
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グリンシンの絣合わせ

暖かさも徐々に増してきたここ神奈川ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

さて、先日グリンシンをPANDAN TREEサイトにUPさせて頂きましたが、今回はこのグリンシンの絣合わせについてのお話しを。

グリンシンと言えば、世界でも稀なダブル・イカット(経緯絣)。

インドネシア全体では、経糸(縦糸)を染め上げて文様を生み出す経絣のシングル・イカットが多く、緯糸(横糸)を染め上げて文様を生み出す緯絣のシングル・イカットは、バリ島のチュプッやウンドゥッ、スラウェシ島・スマトラ島・ヌサペニダ島・ロンボク島の一部地域などといった感じになります。

こうしたシングル・イカットの場合は、整経の後に織機に糸をセットした後は、トントン(個人的には、この機織りの音の記事のように“バンバンッ”と聞こえる事も多いのですが(^^;)と、刀杼を滑らすように移動させながら織り進んでいきます。
・・・が、ことグリンシンにおいてはちょっとリズムが異なります。

日本の大島紬の経緯絣などでは、絣合わせ(絣調整)の際に調整針で糸を引っ張るなどして絣文様を整えて行きますが、グリンシンの場合はちょっと一味異なる動作が加わります。

使用する道具はグリンシン版調整針といったような物で、素材は水牛の角や骨製であったり、プラスチック棒の先に金属針が付いていたりと様々。

グリンシンづくり風景

その針の様な道具で、絣合わせを行いたい部分間近の織り終えた際(きわ)の経糸を横方向にカリカリと一方に擦ると(文章にすると分かり難くなってしまいますね(^^;)、不思議と経糸がジワジワと上に上がっていき縦方向の絣合わせが成されます。
擦った振動の加減で上がっていくのでしょうか?

下の画像で言うと、ジワジワと上がってきているのは、左手で持った糸・・・ではなく、実はその右横の調整針の先があてがわれた辺りの経糸の方。
左手で持った糸は、絣合わせの際に調整針の邪魔にならないようヒョイと持ち上げたといった感じです。

グリンシンの絣合わせ

初めてその光景を拝見した時、
「おおぉ~~っ!」
と感動し、織り手さんの指先から20cm程の至近距離でしばらく観察させて頂きましたが、どうやらそこに感動する訪問者は少ないようで、織り手さんも喜んで披露してくれたりしました。

そうなんです。
日本の経緯絣同様、このグリンシンでも絣合わせは重要かつ時間のかかる作業であったりします。

冒頭のようなシングル・イカットの場合は比較的トントンと織り進みやすいのに比べ、緯糸をじっくり合わせてトンと織り、調整針で経糸をカリカリと・・・と、インドネシアの他地域に比べて非常に穏やか且つ静かな染織風景となります。

今回、グリンシンはPANDAN TREEでは久し振りのご紹介となりますが、宜しかったらどうぞ現地トゥガナン村を訪れて、穏やかな空気の流れる染織風景をご覧になってみて下さい。

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グリンシン

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