アジアの織物 PANDAN TREE blog

アジアのことから身近なことまで、きままブログ
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ヒンドゥー→イスラム→キリスト、時々アニミズム

朝夕とめっきり肌寒さが増してきましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

さて、今回は宗教のお話しを。

とは言っても、堅苦しいお話しではなく、日頃PANDAN TREEでお世話になっている染織の宝庫インドネシア東部に関する宗教のお話し。

インドネシアは、皆さんもご存知のように国民の70~80%がムスリム(イスラム教徒)という世界最大のムスリム人口を抱える国。
上記の様に、国民の大半がムスリムの国でありながら、当店のインドネシアでの買い付けの場合は、イスラム教には縁の薄い旅となります。

当店のインドネシアでの買い付けの場合はバリ島スタートの事が殆ど。
その後、東へ東へ・・・と、Go West ! ならぬ Go East ! 的に島を転々として行く訳ですが、上の題名はその島々で主に信仰されている宗教を西から東へと連ねて書いたもの。

隣りの島へヒョイと移動するだけでガラリと宗教が変わるところが、大多数が仏教徒の日本とは異なる点かと思います。

バリ島は島民の大半がヒンドゥー教徒の島、
バリ島の祈りの風景

そしてムスリムの多い西ヌサトゥンガラのロンボク島・スンバワ島を飛び越えた、キリスト教徒の多い東ヌサトゥンガラが当店の主な買い付けの場となります。
大まかに各島の信仰を分類すると、

フローレス島はカトリック、
イカットの名産地スンバ島はプロテスタントとカトリック(プロテスタントが多め)、
そして西ティモール島はカトリックとプロテスタント(カトリックが多め)、
東ティモールはカトリック、

となります。

フローレス島の教会

という事で、公にはキリスト教徒の多い東ヌサトゥンガラですが、これらの島々では、こうした後年の布教によって広まったキリスト教と共に、いにしえから島に伝わるアニミズム(原始宗教)も信仰されており、仏教と八百万の神々を崇める神道が両立している我が日本にも通じるような、そんな気もします。

そんな訳で、インドネシアには様々な宗教が混在しているのですが、ここで思い出すのが二十歳位の若かりし頃の失敗(+_+)。

バリ島を訪れたついでにロンボク島へと遊びに行った際。
その頃はインドネシアについては余り詳しくはなく、ロンボク島についてもバリ島のお隣りに浮かぶ海の綺麗な南の島といった感じで気軽に訪れたのですが・・・。

島の市場を訪れた際、いきなり太ももを「ビッタ~ンッ!!」と叩かれたんです(ノД`)・゜・。
もう、痛い痛い!
あまりにも突然の事で訳が分からないまま振り返ってみると、怒りに満ちた顔のお婆さんが市場の床に座ったまま私を睨んでいました(T_T)。

お婆さんの怒りを周りの人が英語で説明してくれたのですが、私の服装がお婆さんの怒りに触れた模様。
そう、私、ロンボク島はイスラム教徒の多い島という事をすっかり失念して、ショートパンツ(ホットパンツ)を穿いていたんですね(+_+)。
それが不謹慎だ!という事でお婆さんはお怒りになられた模様。
老齢のお婆さんとは言え、叩かれた所に紅葉マークが付いた位なので大層な怒りだったのでしょう。
周りの人達は、あまり気にしなくても良いよ・・・と慰めてはくれたのですが、これは思慮の足りなかった私が悪いですね。

そんなこんなで、お店を始めてからは観光ではなく買い付けでインドネシアを訪れる事が主体となりましたが、リゾートエリアを除いては、宗教的な面の考慮と、足場の悪い所を行くこともあるという実用面から、長ズボンにトレッキングシューズといった格好で旅をしています。

閑話休題。

という訳で、キリスト教徒の多い東ヌサトゥンガラですが、政府のトランスミグラシ(移住政策)によって、ムスリムの数も次第に増えつつあり、朝などはアザーンの音で目覚める事も多かったりします。

日曜には、讃美歌の歌声がキリスト教会から聴こえてきたり・・・と、多様な宗教の混在するエリアであることをシミジミ感じさせてくれます。

この様に、トランスミグラシ(移住政策)によってジャワ島などからのイスラム教徒の移住が増えつつあるこれらの島々ですが、ふと思うのが、

“もし早い時代にスンバ島にイスラム教が浸透し広まっていたら、こうした↓人物像が織り込まれたスンバ島イカットなども少なくなっていたのかな・・・?”

という事。

スンバ島イカットの人物像

イスラム教ではご存知のように偶像崇拝は厳しく禁止されています。
現在は、昔から代々島で育ったキリスト教&アニミズム信仰の人々によってスンバ島イカットはつくられておりますが、まぁ、個人的な想像のお話ではありますが(^^;、もし今後移住してきたムスリムの人々によってつくられるようになったら・・・、

幾何学模様のイカットが増えるのかしら?
人物像が織り込まれたイカットなどは廃れてしまうのかしら?
それとも、残って受け継がれていくのかしら?

一枚の織物に広がる文様にも、その土地の持つ様々な歴史や取り巻く環境が垣間見られるものですが、今後も時を経るにつれ次第に伝統に変化を生み出していくんだろうな~・・・などとツラツラ考えた今日この頃です。

スンバ島の教会

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海老の来た道

すっかり秋らしくなってきましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

さて、今回は織物・・・の話しでも、アクセサリー・・・の話しでもなく、「海老」のお話しを。

皆さん、海老は好きですか?
私は好きです♪
先日もエビフライを作って食べましたが、その際使用した海老はインドネシア産。

日本で消費される海老の80%以上は輸入物だそうで、では、その海老が何処から輸入されているかと調べてみると、ベトナム・タイ・インドネシア・バングラディッシュ・ミャンマーなどなど、実に様々な国から輸入されているようですね。
なるほど~。

で、インドネシアの東部に布探しに向かう際に、バリ島から向かうことが多いのですが、経由として幾度か降り立ったのがスンバワ島ビマ。
このスンバワ島でも海老の養殖が行われています。

しかも、ビマの空港のそば・・・という事で、離着陸の際に、こんな感じで見られます↓
スンバワ島海老養殖池2

最初、
「ん?池かな??いやいや、水田??何か違うな~。塩田??何かそれも違うな~。」
と、?マークが妙に湧き、近くに座っていた人に聞いた所、
「Udan!(海老)」
とのこと。

なるほど~、いつもお世話になっているエビちゃんは、こういう所で養殖されているんですね。
スンバワ島海老養殖池1

スンバワ島の織物と言えばソンケットが知られていますが、私の好物のイカットづくりは盛んではないということもあり、これまで通過するか半日過ごすのみ・・・という形ばかり。
いつか、普通ののんびり旅行で風土を楽しんでみようかな。

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ふと不安がよぎる事もあるんです・・・そんなインドネシア離島の旅

ここ南関東では、暑さ&肌寒さの繰り返しのような梅雨模様となっておりますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
全国的にはカラ梅雨で、熱中症なども気になる気候のようですが、どうぞお体にお気を付け下さい。

さて、このブログも始めてはや数年。
月数回の記事アップという超スローペースですが、いや~、こんなに続くとは自分で思ってませんでした(^_^ゞ。

そんなこんなで、時折アクセス解析を眺めて
「なるほど~・・・」
などと頷いていたりするのですが、それによると、スンバ島やフローレス島への(での)交通やアクティビティの情報を求めてこのブログを訪れてくれている方も多いようですね。

この界隈の離島への旅は、最近ではトラブルも少なくなり、予め立てていたスケジュールに近い形で旅程を過ごすことが出来るようになりましたが、少々前まではなかなか不安の付きまとうものでした。

なにせ飛行機はダブルブッキングが多かった!
ホント、半端じゃなくダブルブッキングが多かったんです!
(あとロストバゲージもね(;^_^A。)

クパン~バリなどの大都市を結ぶ便はそういうことも少なめだったのですが、これが小都市を結ぶ便だと毎度のように・・・ダブルブッキング(T-T)。

便数が多ければ、それでも、
「まぁ、しょうがないか~。次にしよう~。」
と、ドッシリと構えていられるのですが・・・、こうした小都市を結ぶ便は数日に一便のフライトがほとんど。
半泣き・・・いやいや号泣ものです(TOT)。

いつぞやは、あまりにもダブルブッキングの連続で、旅程がグジャグジャに崩れ、
「もう、この便に乗れないと日本に帰る飛行機に間に合わないっ!」
という焦りもあり、航空会社の支店にフライトの前日に出向き、窓口の社員さんに賄賂を少額渡したことも。
その便に無事乗れたのは、賄賂のお陰なのか偶然なのか・・・どうなんでしょう、未だに謎です・・・。

おまけに、初めてスンバ島を訪れた際に言われたのが、
「マラリアの薬は飲んでる?」
と、
「島のアートショップは次々とナタを持った強盗に襲われて、嫌気をさした店主達は東ティモールに商機を見出して移住してしまった。だからアートショップは1~2軒しか残っていないんだよ。」
・・・ですから。

正直、その後の2~3日間は
「この島の人達って、そんなに血の気が多いの!??」
と、戦々恐々としてました(;^_^A。

特に『ナタ』で襲われた・・・という部分に驚いたのですが、スンバ島では男性は民族衣装にイカットを纏い脇刀を差すのが伝統だったので(現在でも儀式の際は、この様に装います)、こうした状況も生まれるのかと・・・と思った次第。

ま、実際数日島で過ごしていると、他島に比べ多少血の気が多い面は感じられましたが、怖い島という訳ではない(車の運転は荒いけどね)ことがわかりましたが(^-^)。

そんなこんなで、フローレス島でもクリムトゥ山へ向かう観光客が多いマウメレ便などは、比較的問題なくフライトしてくれるのですが、観光客の少ないエンデ便などはやはりダブルブッキングの目に遭ったりしていました。

そんな訳で、そういった離島の小都市にいてトラブルが重なったりすると、ふと、
「私はこの島から出ることができるのだろうか・・・?(=_=;)」
などと、あり得もしない想像で不安がよぎることもあるんです(;^_^A。

陸地続きの旅だったら、
「ま、何かしらバスとかの乗り物を乗り継いで移動できるでしょう~」
と、気軽に思えるんですけどね、海に囲まれたはるか遠くの離島だと、悪い方向へ想像してしまうこともあったりします(^_^ゞ。

では、万一、そういう悪い方向に向かってしまった時はどうするか・・・。

船。

やっぱり離島は船です!

安心して下さい、ペルニの大型船がインドネシアを周遊しています!
ペルニの船
多分、一番エコノミーなクラスを取ると・・・乗客達の数と荷物の数を眺めていた感じでは、なかなか体力の必要な長旅になるかも・・・と思いましたが(;^_^A、ここはチャレンジャーでない限り、ある程度良いクラスを取って下さいね。
それでも飛行機の数分の一程の料金ですから(このシート席、なかなか乗り心地良かったですよ)。
旅程に時間があるブラリ旅の方、ボードを持ったサーファーの方、お勧めです!

但し、2週間~1ヶ月かけて周遊するので、船の便にスケジュールが合う方以外は厳しいです(;^_^A!
この期せずして乗船した時は、飛行機のダブルブッキングの翌日にクパンに向かうスンバ島発のペルニ船が寄港するという絶妙のタイミングだった訳で、予約の際に、
「あなたはとてもラッキーだったよ♪」
と言われましたが・・・、考えてみたらメルパチの飛行機に乗れてたら一番だったんですけどね(;^_^A。

そして翌日、港に行ってみたら5~6時間程到着が遅れているようで(;^_^A・・・。
ま、皆のんびり寛いで港で待っているので、郷に入らば郷に従えですね。
ま、南国タイムってことで♪
インドネシアの港の人々

因みに、ペルニの航行ルートはこちら≫

そんなこんなで、ここ数年は航空便のダブルブッキングもあまりなくなってきたようですので、どうぞ1万8000以上もの島数を誇る島嶼国インドネシアの離島の旅をお楽しみ下さい♪
インドネシア上空

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門戸の牛飾り

アジアの伝統織物を探す旅をしていると、自然と昔ながらの風習と伝統が色濃く残る村々を訪れることが多くなります。

これまでも伝統家屋が残る村などにお邪魔したりしてきましたが、インドネシアのヌサテンガラで時折見かけるのが、水牛の頭蓋骨の飾り。

大きな長い角を付けた形で、家の軒先や門戸近くなどに飾られていることが多く、初めて見た時は、その大きさと威容に「ギョッ w(°O°)w!!」となったものです。

この水牛の頭蓋骨の飾りは、権力や富の象徴だそうで、全ての家に飾られている訳ではなく、村の権力者の家などに飾られています。
また、所変わると、魔除けとして飾られている地域もあるのだとか。

と言う訳で、こちらはフローレス島で見かけたもの↓
フローレス島水牛の飾り

そして、こちらはスンバ島で見かけたもの↓
スンバ島水牛の飾り

そもそも、牛はスンバ島では王(ラジャ)の血統の象徴などとされており、それに因んだ文様がスンバ島イカットに織り込まれることもあります。

※イカットの中のモチーフとしての牛は、後日ご紹介させて頂きますね。

この水牛の頭蓋骨の飾りをダイレクトにあしらったスンバ島イカットは稀に見受けられる程度で、やはり王(ラジャ)絡みのモチーフが広がるイカットに織り込まれることが多いようです・・・が・・・、
スンバ島イカット
でも・・・あれ?・・・なぜか軒先じゃなく・・・屋根のテッペンに飾られているわ(;^_^A。

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「イカットの島」の手仕事

寒い日が続いておりますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
寒がりな私としては、早く暖かくなってくれないかなぁ~・・・などと、春が待ち遠しい毎日です。

さて、以前無事に日本に到着してくれるかな・・・と、ちょっと不安気味にブログでご紹介したサヴ島(サブ島)のオールドイカットですが、その後無事に到着し、もうすぐサイト上にアップさせて頂こうかと準備に入りました。

写真撮影もこれからですので、2~3月辺りのアップになるかと思いますが、どうぞお楽しみに。

今回、仕入れさせて頂いたサヴ島イカットは、全て50年程を経たオールドイカット。

このオンラインショップを始めた一昔前までは、バリ島の織物屋さんなどでも比較的サブ島のオールドイカットを良心的なお値段で見掛けられたのですが、

その数年後、味わい深いオールドイカットが見つけ難くなり、なかなか仕入れの難しい織物になってしまいました。

そんな状況を眺めつつ、各国・各地の手織物を取り巻く環境も刻一刻と変化しているなぁ~・・・と、しみじみ感じる今日この頃です。

さて、近々アップ予定のこのサヴ島のオールドイカットですが、全て天然染料が使用された品々で、中には王族階級の人々が使用していたイカットも含まれております。

中には珍しい猫の文様が織り込まれた物も↓。
サヴ島(サブ島)イカット

どれもが優雅な風合いの素敵な品々ですので、どうぞお楽しみに。

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